介護士と看護師では視点が異なる

尊敬し合って強いチームに!介護士&看護師

大きな違いは「視点」

重視するポイントが違う

どちらが偉いという話ではない

介護の現場において問題となりやすいのが介護士と看護師の対立です。本来はそれぞれで役割が異なるので、上下関係はありません。しかし、看護師が介護士のことを見下したり、介護士が看護師の仕事ぶりに不満を持つことが少なくないようです。また、看護師は国家資格であることや、給与が介護士より高いことが多いため、看護師のほうが立場が上だと勘違いする人がいるようです。介護福祉士も国家資格ではありますが、この資格がなくても介護士になることはできます。
介護士と看護師の違いを挙げるとすれば、それは「視点」の違いです。介護士は利用者の日常生活を支援する仕事で、看護師はその中でも医療分野に特化しています。介護士はジェネラリスト(幅広い役割を持つ)で、看護師はスペシャリスト(特定分野の専門家)というわけです。介護の現場に限らず、ジェネラリストとスペシャリストでキャリアルートが分かれるケースは多いですが、「どちらが偉いか」という話にはなりません。なぜなら、目的や役割が異なるからです。

視点が違うことを理解する

ジェネラリストとスペシャリストの違いについて述べましたが、仕事内容的に重なる部分もあります。お互いに協力すべきポイントを理解し、その上で連携を強化することができれば、結果として質の高い介護につながります。表面的なやり取りだけ仲良くすれば良いというわけではありません。しかし、連携するのが難しい面があるのも事実です。その背景には、介護士と看護師を育成するにあたっての教育内容の違いにあります。ある仮説によると、看護師は生理的欲求を大事にする傾向にあるそうです。利用者の生命維持を優先的に考え、それを侵害するリスクを可能な限り抑えることに使命を感じています。一方、介護士は承認欲求を大事にする傾向があるようです。相手の尊厳を重視した上でケアを実施すべきだという考えが強いのです。こういった意識の差も対立につながる要因になり得ます。
介護士と看護師、それぞれが異なる視点を持っているからこそ連携していかなければなりません。視点の違いを理解し、それぞれが重視しているポイントを認識できれば、役割分担を明確にすることができます。役割分担を行うことで、効率的な介護を提供することができます。仕事をする中で意見が対立することもあるかもしれませんが、それはどちらかが間違っているわけではなく、重視するポイントが異なるだけだということを忘れないようにしてください。

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